HHKB lite2 for MacをBootCampで使う

HHKB lite2 for MacをBootCampで使う

HHKB lite2 for Macとは

HHKBとはHappy Hacking Keyboardの略で、PFU社のキーボードです。

「lite2」がつかないHHKBは高級キーボードとして有名ですが、そちらではありません。

HHKB lite2はHHKBの廉価版です。

BootCampで使ってみると・・・

HHKB lite2 for Mac用のWindowsドライバなどは当然存在しません。

それでもとりあえずBootCampのWindows 10にHHKB lite2 for Mac (日本語配列)を接続してみました。

Windowsには「PFU-68 USB Keyboard」として認識され、ドライバとして標準の「HIDキーボードデバイス」が使われています。

この状態でキーコード確認ソフトを使って調べるとWindowsキーボードの各キーはHHKB lite2 for Macでは以下のキーに該当していました。

Windowsキーボードのキー HHKB lite2 for Macのキー
Alt option(alt)
Win Fn+
Application 該当なし
caps lock Fn+Tab
全角/半角
ひらがな
無変換 英数
変換 かな
insert Fn+
delete Fn+Del
F1F12 Fn+1^
prt Sc Fn+I
scroll lock Fn+O
pause Fn+P
home Fn+
end Fn+
page up Fn+
page down Fn+

そのまま使える

上の表を見る限り、HHKB lite2 for MacはMac用のキーボードであるにもかかわらず、ドライバも無しにWindows(BootCamp)でそのまま使えることがわかります。

Applicationに該当するキーがありませんが、こちらはなくても困らないキーです。

Windowsではファンクションキーがないと不便

HHKB(lite2 for Mac以外も含む)にはファンクションキーがありません。

そのため、ファンクションキーはfnと数字キーなどとの同時押しで代替します。

macOS標準ではファンクションキーを使う操作はほとんどないのでそれでも困りません。

しかし、Windowsではよく使われるショートカットにファンクションキーを使うものがあります。

Alt + F4 ウインドウを閉じる
Win + Ctrl + F4 仮想デスクトップを閉じる
Ctrl + F1 ファイル名を変更する。

例えば、仮想デスクトップを閉じるショートカットはWin + Ctrl + F4ですが、HHKBにはF4キーがなく代わりにfn + 4となるため、Win + Ctrl + fn + 4と4つものキーを同時に押す必要があります。

Mac用のドライバは何をやっているのか?

HHKB lite2 for MacはドライバなしでWindows(BootCamp)で使えてしまいました。

しかし、Macで使う場合はPFUが提供しているドライバが必要なのです。 不思議に思ってドライバをインストールしない状態ではどんな挙動になるかKarabiner-EventViewerを使って調べて見ました。 すると以下のキーでキートップの印字と異なるキーコードが入力されていました。

キー ドライバ無しで入力されるキーコード
grave_accent_and_tilde
international2
英数 international5
Kana international4

これってつまり、HHKB lite2 for MacのハードウエアはWindowsキーボードであり、Mac用のドライバがMac用のキーコードに変換しているだけなのかも・・・。

ドライバ無しで使う方法

そう考えて、Karabiner-Elementsを以下のようなJSONファイルで設定したところ、ドライバ無しでも問題なく使えてしまいました。

{
"title": "HHKB Lite 2 for Mac",
"rules": [
{
"description": "HHKB Lite 2 for Mac",
"manipulators": [
{
    "type": "basic",
    "from": {
      "key_code": "grave_accent_and_tilde",
      "modifiers": {
        "optional": ["any">
      }
    },
    "to": [{ "key_code": "left_command" }]
},
{
    "type": "basic",
      "from": {
      "key_code": "international2",
        "modifiers": {
          "optional": ["any"]
        }
      },
      "to": [{ "key_code": "right_command" }]
},
{
    "type": "basic",
    "from": {
      "key_code": "international5",
      "modifiers": {
        "optional": ["any"]
      }
    },
    "to": [{ "key_code": "japanese_eisuu" }]
},
{
    "type": "basic",
    "from": {
      "key_code": "international4",
      "modifiers": {
        "optional": ["any"]
      }
    },
    "to": [{ "key_code": "japanese_kana" }]
}]
}]
}

Karabiner-Elementsを使うとドライバの機能を単純に置き換えるだけでなく、JSONファイルの記述次第で自由にキーバインドを変更できるメリットがあります。 暇なHHKB lite2 for Macユーザーは試してみてはいかがでしょうか。

HHKB lite2 for MacはBootCampで使えるのか、という当初の目的からだいぶ離れてしまいましたが・・・。